第11回日本核医学会春季大会のご案内
日本核医学会理事長
第11回日本核医学会春季大会 大会長
玉木長良
第11回日本核医学会春季大会の案内をさせていただきます。今回は平成23年5月6日(金)7日(土)、8日(日)の3日間、大阪の国際交流センターにおいて従来通り日本核医学会理事会の下で開催されます。以前より東京以外での大都市での開催を求める強い要望があり、それを受ける形ではじめて大阪で開催することになりました。これまでの東京開催の大会で参加が困難であった西日本在住の方々が多く参加されることを願っています。
核医学は放射性同位元素(Radioisotope: RI)を利用して病気の診断やその重症度などをみると共に、治療にも利用しています。特にPETやPET/CTの検査も広く臨床の場で理解されるようになり、検査数や施設数も順調に増加しています。また最近では131Iを用いた甲状腺疾患の治療のニーズが増加しています。とりわけ89Sr(ストロンチウム)、 90Y(イットリウム)と相次いで新しい核種が診療に使われるようになりました。このようなβ線核種を利用して病気の治療が進み、核医学を通して患者にやさしい治療が提供できるようになってきています。さらには乳癌、悪性黒色腫などの手術の際に、RIを用いてセンチネルリンパ節を検出する方法が急速に普及するようになりました。この方法はこれまでの核医学検査とは投与法、撮影法、放射線管理が異なります。このような新しい核医学検査や核医学治療が導入、普及していることを受けて、教育研修の必要性も増しています。
核医学専門医は「核医学診療に優れ、放射性物質の安全取扱に習熟した臨床医を要請し、診療水準の向上を図り、社会に貢献すること」を目的とした制度を確立し、平成19年3月7日に厚生労働省から“核医学専門医”の広告の認可(医政総発第0307001号)を受けています。また核医学会が実施している厳しい試験を経て毎年40-70名程度の新しい専門医が誕生しています。これらの核医学専門医、ならびに核医学指導医の育成と生涯教育を行うことが学会としての責務となっています。
核医学専門医受験者を対象とした「核医学専門医受験者コース」は、核医学専門医に求められる日常診療の基礎から応用までを具体的に解説する豊富な内容となっています。また「核医学指導者コース」はこれまで作成された基本的なガイドラインから今日のトピックスまで、核医学の教育指導に必要な要綱を網羅しています。
核医学初心者を対象とした「核医学基礎セミナー」は、初心者・卒後研修医コース、看護師コース、薬剤師・薬剤調整者コースを、講習の内容をより専門分野ごとにわけて充実・拡大させて、幅広い分野の方々に参加していていただけるように企画しました。
「PET研修セミナー」は、医師・歯科医師コース、ならびに診療放射線技師コースを設け、PET核医学認定医やPET核医学認定歯科医の資格を取得する上で必要な法的規制、放射線防護、読影のポイント等、PET診療に必須の基礎知岸と実際上の取り扱いが解説され、厚生労働省が求めている「陽電子断層撮影診療に関する所定の研修」にそった形で教育プログラムが準備されています。なおこの「PET研修セミナー」は日本核医学会が主催し、日本核医学技術学会、(社)日本医学放射線学会、(社)日本放射線技術学会、(社)日本アイソトープ協会との共催となります。
本大会は核医学に関する教育・講習を主体に企画されていますが、同時にあらゆる分野の専門家が一堂に会して情報交換しあう場ともなります。日進月歩の核医学の健全な発展に向けて、本会が意義深い機会となりますよう願っています。



